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 英語学習と臨界期【English一息コラム】
中学校からではおそい?英語学習と臨界期

なぜ小学校なのか
2011年から小学校で英語が必修になりました。それまで、「小学校英語反対派」と「賛成派」による議論が続いてきましたが、そこで話題になるのが臨界期です。

臨界期(sensitive periodとも言われます)とは、ある時期を過ぎるとその後学習が上達しなくなる限界の時期のこと言います(基本知識は臨界期とはを参照)。

早期英語学習賛成派の考え方は、

「日本人が英語が話せないのは文法中心の授業でコミュニケーションが学べないからだ」
「早く英語を学ばせれば、流暢に英語が話せる」

といった考えが中心です。

もともと、日本の英語教育は、英文を分解して訳していく方法が中心でした。ネイティブの人ですらしらない「未来完了」・「過去完了」などの言葉は、日本人独自の英語学習用語です。

こうしたメソッド(方法)ではなく、幼児が自然に言葉を覚えるような「早い段階で学ばせる自然な学習方法」によって、もっとネイティブスピーカーのように英語が話せるという考えかたのようです。

本当に英語は話せないのか?
確かに、本来学ぶべきことを、ある時期までに学べなかった動物は、その行動ができません。例えば、通常、すずめは生まれて一定期間にさえずりを覚えます。

ところが、親と隔離されたすずめは、親からさえずりを学ぶ機会を逃してしまうことがあります。するとそのすずめは一生さえずることができなくなります。これが臨界期の考え方です。

これを英語に当てはめると次のようになります。

言葉はある年齢までに勉強しないと身につかない

子供に英語を早くから勉強させよう

バイリンガル教育から
確かに、英語を小さい頃から学ばせることによって、何となく英語ができるようになる気もします。ただ、現実にはそうかんたんにはいかないようです。その例がカナダのバイリンガル教育です。

カナダのケベック州では、英語とフランス語、2カ国語が公用語になっています。そこでは、小学校から「イマージョンプログラム」という、バイリンガル教育が行われています。

イマージョンというのは、「浸す」という意味です。この場合は、「外国語に浸す」という教育です。イマージョンプログラムの内容はというと、「学校にいる間は、ひたすら目標言語を話す」というもの。

例えば、英語を学ぶ場合、学校にいる間はもちろん、授業外も全て英語だけを話すのです。先生も英語だけ、歴史も算数も全て英語で行われる、文字通りイマージョンな教育です。

ここまで徹底した2カ国教育が行われているとなると、「カナダのケベックの子供はバリバリのバイリンガルなんだろうなぁ」と思われたかもしれませんが、結果は違うようです。

かんたんにまとめると、英語もフランス語、両方の言語能力が中途半端になる子供が出ているというのです。

もちろん、2カ国語がペラペラの子供もいるでしょうが、必ずではないようです。「ひたすら小さい頃から英語に浸らせる」というだけでは上手くいかないようです。

学習年齢は関係ない?
日本人の多くは、中学校から英語を習います。そこで何年も勉強して、話せるようになります。もちろん、ネイティブと同じ発音力には達しないかもしれませんが、きちんとネイティブスピーカーの人と話せるようにはなります。

実際、私は純日本式の英語教育を受けて、留学経験なしにネイティブとペラペラ話せるまでになったジャパニーズスピーカーの存在を知っています。

日本の英語教育で批判されるのは、たいがいが文法重視のスタイルです。詰め込み式の知識教育ですね。確かに、文法を学ぶだけでは英会話はできるようになりません(その理由はアウトプットで実践するへ)。

よく、「中学校、高校、6年間英語を勉強したけど話せない」という批判がありますが、中学校や高校の英語授業は、あくまでインプットの期間ではないでしょうか?

英語は学ぶだけでなく、学んだことを外に出すアウトプットが大切です。日本の場合、この英語を話す機会が、正直あまりありません。

1日のうち、「外出したら外国の人に英語で話しかけられた」という経験がどれくらいありますか?仕事で英語を使う方は除いて、一般の人の場合、ほとんどないのではないでしょうか。

実際、言葉は使わないとすぐに出てきません。ある帰国子女の話を聞いたのですが、アメリカで英語ペラペラだったのが、日本に来て半年もすると英語力が鈍るということです。

英語が話せないと言われる日本人にとって、嬉しい話もあります。上智大学名誉教授の渡部昇一先生と精神科医の和田秀樹先生の共著『痛快!知的生活』(ビジネス社)の前書きで、このような内容のことが紹介されています。

「アメリカに留学したとき、はじめは英語がまったく話せず、教授からもアメリカ人からもバカにされたが、しばらくすると、英語が話せるようになり、レポートもスラスラ書け、逆に評判が上がった。こうした突然の変化のもとは、日本での英語の受験勉強にある」。

つまり、ずっと文法などの「インプット」中心の英語学習で、アウトプットすることがなかったのですが、アメリカで暮らすうち、学んだことをアウトプットすることでペラペラになった、という話です。

このように、英語が話せる話せないというのは、単に学習年齢の問題だけではないように思えます。話がだいぶ逸脱しましたが、英語の早期教育、あなたはどう思われたでしょうか。

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