英語を話せるようになるには知識よりも使い方。
コミュニケーションの方法に視点を置いた英会話本がこちら!『中学3年までの英語力で外国人とペラペラ話せるようになる本』のレビューです。
この本について
「TOEICやTOEFLなど、英語のテストならある程度できる(or出来た)のだけど、実際の英会話は全然ダメ・・・」という方のための本です。
「中学3年までの~」というタイトルがついているが、実際は経験者向けの本です。
内容を大雑把に書くと、
「英語がぺらぺら話せるためにはどのくらいの知識が必要か?」
↓
「中学英語で十分。この手順で練習しましょう。」
という感じの英語本です。
主張と内容
本の構成を大まかに分けると、1・日本人が英語ベタの理由、2・トレーニング法という二部構成になっています。
「なぜ日本人は英語が話せないのか?」ということですが、著者の手塚さんは、その理由をこのように述べています。
1・勉強に重点をおきすぎて、「英語を使う」ことをおろそかにしているから。
→必要なのは英語力ではなく、運用力。
2・ネイティブなみを求めるから。
→完璧は不要。そんな必要はない。
3・そもそも話すべき内容がない(会話の中身がない)。
→話すべき内容を詰める。
4・ネイティブのコミュニケーションは自分の主張を言語化。
言葉にして白黒つける。日本人は「言わなくても分かるだろう」という相手に対しての甘えがある。だからネイティブとのコミュニケーションがチグハグになる。
→言葉にして言わないとコミュニケーションは伝わらない。
5・ネイティブに対して潜在的な心の壁がある。(心理的バリアがある)
→いわゆる「外人」コンプレックス。内と外を区別する文化の違いですかね。
このような感じで、なぜ日本人が英語を話せないのか、その理由付けがされています。
英語を話せるようになるために
では、どうすれば英会話ができるようになるのか。
本書の内容を抜粋&要約すると次のような方法が有効とのことです。
・英会話をするときは別のキャラになる。
・言葉をイメージ化する。
・感情を言葉にする。
・ともかく「自分の思うこと」を言語化する。
・英文法は気にせず「伝えたいこと」を意識して話す。(不完全でOK。)
・難しい言葉は使う必要はない。
・言いたいことを三段階に。主張→理由(「~だから、~のせいで」)→内容の具体的な説明
・英会話ではリアクションを意識的に行う。(ネイティブはそうですね。)
・質問は積極的に。
かなり大まかに内容を要約しましたが、実際はもっと細かい内容が書かれていますので、興味がある方は書店で内容をチェックするのをオススメします。
注意点など
初めてこの本を本屋さんで見つけたときは、タイトルからして初級者向けの内容を想像したのですが、実際は全然違う、英語経験者向けの内容でした。
本の主張はその通りで、正しいと思うのですが、やることが細かい&細かい内容が多すぎて、内容の本質が分かりにくいと思います。
なので、この本の内容を実践しようという場合、初級者の方は迷ってしまうと思います。(経験者でも分かりにくいかも。)
正直、この本に書かれているメソッドを一人でやるのは大変だと思うので、内容を実践しようとするなら独学よりプロの手(スクールの先生など)を借りたほうがいいかも。
ノウハウ自体は「なるほど」と納得することが多かったので、私も今すぐ実践できることは、意識して取り入れたいと思いました。