
「英語の勉強をきちんとしたことがない。何をどうすればいい?」
「英語を勉強しても全然分からない」
「英単語が覚えられない。スペルが書けない」
当サイトは日々、このような英語の悩みをお持ちの方からアクセスされています。
「英語がわからない」といっても、人によって状況は違います。状況が違えば対処法も違います。この意味で大切なのは、「今のあなたにとってベストな解決策を知ること」と言えるでしょう。
そこでこの記事では、言語習得の科学である『第二言語習得研究』の知見に基づき、あなたの「なぜ伸び悩むのか?」という疑問に科学的な答えを提供します。
あなたの現在地(レベル)と今取り組むべき課題を明確にすることで、最短距離で英語力を伸ばすための道筋が見えてきます。
「私はどのレベルでつまずいているのだろう?」という視点で今あなたが抱えている問題を見直すことで、あなたが英語力を伸ばすための道筋が見えてくるかもしれません。
特に初心者の方には「どのレベルで何につまずくのか?」を知ることは、挫折しないための大切な情報です。ぜひ参考にしてみてください。
はじめに
英語を勉強する上でまず大切なのは、「効果が出る」方法で英語の学習を行うことです。
そのためにまず知っておきたいのは、
1.自分の現在地(英語力)
2.自分の課題(状況)
を踏まえた上で、「今やるべきこと」に取り組むことです。
たとえば、あなたがTOEIC®500点で、「英語をスピーディーに読むことができない」という悩みを抱えている場合。
英語を素早く読むことを邪魔している「原因」を見つけ、その「原因」を解決する必要があります。
現在地を確認!英語力8つのフェーズ
英語学習が伸び悩む理由は人それぞれ。
あなたがなぜ伸び悩むのか、それを解決するためにどうすればよいのか。それを知るためには、まず「私は今どこにいるの?」というあなたの英語学習の上での「現在地」を正確に知ることが大切です。
そこで参考になるのが『最速最短!英語学習マップ』(著:StudyHacker ENGLISH COMPANY)で紹介されている「英語力マップ」です。
この「英語力マップ」では、「第二言語習得研究」という学問を根拠に、英語を8つの学習フェーズ(段階)に分類し、それぞれのフェーズごとに、「到達の目安」が示されています。
【簡易まとめ】まずは1行で全体を把握しよう
・0→1:基礎知識が足りないため英文を理解できない
・1→2:ゆっくり読めば理解できるが語順の処理ができない
・2→3:読めるが聞けない(音声変化でつまずく)
・3→4:聞こえるが内容理解が不安定
・4→5:理解できるが会話で保持できない
・5→6:読む・聞くはOKだがアウトプットが正確にできない
・6→7:正確だが流暢さ・スピードに課題
・7→8:英語の論理的・高度な運用へ
このマップで自分のフェーズを知ることによって、
1.あなたが抱えている今の課題
2.あなたが抱えている課題を適切に解決する方法(=あなたの英語力を伸ばすための効果的な方法及び上達の道筋)
を効果的に見つけることができます。それでは実際に、8つのフェーズについてご紹介します。
0→1
英語の基礎的な知識(中学高校で勉強した基本的な英語)の大部分を忘れてしまっている状況です。「英語が全然分からない・・・」とお悩みの方がこの状況に当てはまります。
ここで何をすべきなのかはシンプルです。今後の英語学習全体の土台となる「基本的な語彙や文法の知識」を徹底的に身につけ、この次のステップである「ゆっくり読めば理解できる」状態を目指します。
語彙や文法を学ぶ際は、「認知文法」というネイティブが感覚的に持っている語彙や文法の「コアイメージ」(例:前置詞 on は『接触』のイメージ)を掴む学習法を取り入れましょう。
これにより、日本語の訳に頼らず英語をイメージで捉えることができるようになり、理解が格段に早まります。
1→2
英語の基礎知識が身につき、単語一つ一つを訳しながら英文を読めば時間はかかるが理解することができるフェーズです。
ただ、英語の語順のまま読むことができず日本語の「訳」を介して行ったり来たりしながら読んでいる傾向が高いため、スピーディーに英文を読むことができません。思い当たる方は、まずは英語の語順のまま処理できるように鍛えていくことがおすすめです。
具体的には、英語を一文ごとにきれいに訳そうとせず、文のなかの「意味のかたまり(チャンク)」ごとに頭から瞬時に理解していく読解法「チャンクリーディング」に取り組みましょう。
普段の英語の適切な読み方をトレーニングすることで、英語をより速く読むことができるようになります。
2→3
「英文は素早く読めるがリスニングに問題がある」というフェーズです。英語を目で見て読めば理解できるのですが、音になるとうまく聞き取ることができないという状況です。
よく、ネイティブの英語は「速くて聞き取れない」という方がいますよね。でも実際には、速さが原因で聞き取れないわけではないのです。本当の原因は「音声変化」にあります。
音声変化とは、ネイティブが発音する際に音を省略したり、つなげて発音したりする「省エネ型」の発音のこと。ネイティブが実際にしている発音と、私たち英語学習者が知識として覚えた発音にギャップがあるから、その単語として認識することができないのです。
ここで「わたしだ!」と思った方は、この「音声変化」のルールを覚えて、練習しましょう。そうして音の聞き取り力(音声知覚の能力)をあげることから始めるのがおすすめです。
3→4
英語はなんとか聞き取れるようになったが内容の理解に課題があるフェーズです。英語のリスニングは音を聞き、かつ内容を正しく理解することが大切です。このフェーズをクリアすることで、英会話やTOEICで目に見える変化が実感できるでしょう。
対策としては、シャドーイングなどを継続的に行うことで、音を聞き取る作業(音声知覚)を自動化します。
これにより、脳の処理負担が減り、内容を理解するための余力が増えます。この「自動化」こそが、リスニング力を次のレベルへ引き上げる鍵となります。
4→5
英語を聞き内容を理解できるようなったが次のアクション(対応)がうまくできないフェーズです。
たとえば、英会話で相手の言っていることはその瞬間は理解できるけど、聞き終わったあとに、内容を思い出せずにつまずいてしまう状態です。
英会話はもちろんビジネスで英語を使う場合は、このフェーズをクリアすることで、英語が「使えるスキル」に近づきます。
まだまだ会話の内容を記憶する余力がない状況なので、語彙レベルが高いテキストや構文が難しい文でシャドーイングをするなど、普段の学習であえて負荷をかけて英文を「楽に理解できる」状態を作るトレーニングを行うのがおすすめです。
5→6
英語を「読む・聞く」スキルはおおよそ身についたものの、「話す・書く」ことは自由にできない状態です。つまり、「アウトプット」に課題がある状態です。インプットしてきた知識を、まずは「正確」にアウトプットすることを目標とします。
英語日記で英文を書くことを習慣化したり、自分自身でテーマを決めて英語で独り言をつぶやいたり、自分のスピーチを作成し、スマホで録画し内容をチェックしスクリプト化するなど、アウトプットの練習をしていきます。
6→7
英語を正確に話す・書くことができるようになったが、「流暢さ」や「スピード」に問題があるフェーズです。この段階では、より流暢さを高めるトレーニングを行います。
ポイントは普段の学習に「時間制限」を設けること。すばやくアウトプットをしようとすると一時的に「質」は下がりますが、短時間で「量」をうみだすことを意識することで、次第に「質」も高まっていきます。
7→8
英語を正確に話したり書いたりすることができ、かつ流暢さやスピードも問題ないフェーズです。まさに「英語の上級者」と言える状態で、ここからは更に複雑な構文や英語の論理的な表現を身につけていきます。
自己診断チェック(当てはまる項目で現在地を推測)
あなたに最も近い項目をヒントに、再度、該当するフェーズを読み、「対策」をチェックしてみてください。
あなたが今どこでつまずいているのかが一目でわかるので、最短で次のステップへ進むためのヒントになります。
・英文を読むとき、日本語に訳さないと理解できない(ゆっくり読みになる)
→ 1→2の課題
・読めるのに聞くとわからない
→ 2→3の課題
・聞いた瞬間は理解できるが、すぐ忘れて会話が続かない
→ 4→5の課題
・英語で話すと文法ミスだらけになる
→ 5→6の課題
・正しく話せるが言葉が出るのが遅い
→ 6→7の課題
大切なのは「自分の現在地」を知ること!
以上が英語力の「現在地」を知る8つのフェーズです。
英語の悩みを抱えたときに何より重要なのは「自分の現在地」を知ることです。英語習得に関する情報は山のようにありますが、「今のあなた」にとって参考にならない情報はノイズなのです。
いまのあなたにとって必要なことを見極め、それに取り組んでいく。そうすれば目的地へと迷うことなく最短距離で進んでいくことができるのです。
「英語の勉強法が分からない」
「勉強しても内容が頭に入らない」
とお悩みの初心者の方は、自分がどの段階で何につまずき、それをどう解決すればいいのかを知ることが、英語力を伸ばすための有益な情報です。
英語は適切な方法で取り組むことで、前進を実感することができます。大切なのは、必要なことを知ることです。
最後に
以上、この記事では、英語力を伸ばすために不可欠な「現在地の特定」と「効果的な解決策」を見つけるための8つのレベルをご紹介しました。
しかし、「自分の課題が本当にこれなのか?」「最適な解決策を具体的にどう実行すればいいのか?」と悩む方もいるでしょう。
あなたが今どこにいるのか?正確な現在地について知りたいなら、STRAIL(ストレイル)という英語コーチングサービスにご注目ください。
先ほどご紹介した書籍「最速最短!英語学習マップ」の著者で、一時は入会待ちが600人も出たほど、社会人から圧倒的人気を誇る英語コーチングジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」から派生したサービスです。
英語教育の専門家が、言語習得の科学「第二言語習得研究」の知見を根拠にしたコーチングで、あなたの英語学習における現在地を特定(=課題発見)。その上で、「今のあなた」にとって最も効果的な英語学習の方法を提案してくれるサービスです。
下記の記事では私自身の体験談を含めたSTRAILの詳細情報をシェアしています。この情報があなたの英語学習の効果を大きく変える可能性があります。
特に英語の取り組み方に不安をお持ちの方や、思うように英語力が伸びない方にとっては、「英語のプロ」にアドバイスを受けることは現状を大きく変えるきっかけになります。
ぜひ一度チェックして、あなたの学習計画に活かしてみてください。
→英語コーチング「STRAIL」の特徴と期待できる5つの効果【体験談あり】
参考文献
・『最速最短!英語学習マップ』

