A・「効果が全くない」という話ではありません。ただし
「英語は聞くだけで上達する!」という考え方があります。実際のところ、英語を聞くだけで本当に効果があるのか?まず結論は次の通りです。
1歳~6歳くらいの子供はともかく、大人の場合「英語を聞くだけで上達する」というのはイイスギだと思います。
確かに英語を聞くことは大切な学習のプロセスです。ただ、脳の柔らかい子供はともかく、日本語脳ができた大人の場合、子供と同じプロセスで言語を覚えられるかは疑問です。
成人した大人が「英語を聞き流していたら、いつのまにかペラペラになっていました」となるのは非現実的です。
大人には大人の英語学習法がある!
英語は言葉であり、音であり、リズムです。この意味で、英語を聞くことそれ自体は、上達のために必要なプロセスだと言えます。
ただ、いくら英語を聞くことが重要だからといって、意味の分からない英語を延々と聞いていても、苦痛ですし、上達の効果は期待できないかもしれません。
もちろん、聞かないよりは聞いたほうがマシですが、流れる英語を正確に聞き取れないまま、何となく聞き流しても、大きな学習効果は期待できないでしょう。
そのためステップ・バイ・ステップ。大人が効率よく英語を上達するためには、日本語を上手に用いながら英語の意味を理解していく学習が不可欠です。
もし英語を聞くだけで効果があるなら、それには次の条件が必要です。
1.聞こえてきた英語の意味を理解できること
2.単語の発音、アクセントを正確に聞き取れること
結局、意味も分からないまま英語を聞いていても分からないものはいつまでも分かりません。
しっかり単語の意味を調べて、文を見て意味を調べ、音読して、そうして初めて聞いてみます。するとそこで初めて、聞くことの意味や効果を実感することができます。
逆に良い面は?
とはいえ、個人的には英語の聞き流しについて、その効果や意味を完全に否定するつもりはありません。
というのは、人によっては、英語を聞き流すことが直接的に英語力アップにつながらなかったとしても、心理的な面で、プラスの効果があると思うからです。
例えば、英語が苦手で聞くことそれ自体に抵抗感を感じる場合。
「英語を勉強しよう!」と思って音声をリスニング。するとすぐに疲れてしまったり、嫌な気持ちになってしまう場合など、「英語を聞くだけでは効果はありません」と正攻法を主張することは簡単です。
でも現実問題このような事例の場合は、英語への意識を変えていくことが大切で、そのためには効果云々は横において、まず英語に親しむこと。英語を聞くということに慣れることが大切です。
英語の聞き流しを習慣にすることで、少しずつ、英語への意識が変わっていきます。すなわち、英語への「心理的な抵抗感」を軽減することができます。
この意味で、「英語は聞くだけで上達します!」というのはやはりイイスギですが、人によっては英語に慣れる習慣作りとして、聞き流すのはアリだと考えています。
まとめ
既に脳が完成された大人の場合、英語がほとんど分からないゼロの状態から聞き流しをしても大きな効果は期待できません。適切なステップを経て、聞くことが意味ある学習に変わります。
ただ英語が苦手で心理的な抵抗感を感じている方の場合、英語に「慣れる」という意味で、聞き流すことは特定の効果が期待できます。
「習うより慣れよ」で、英語に毎日触れていれば、心理的な抵抗感がなくなり、英語を勉強することそのものが、ストレスフリーに変わっていきます。
大切なのは考え方。「英語を聞くだけでペラペラになります!」というのは違いますが、「英語が苦手な方はまず聞き流しで英語に親しみましょう」というのが聞き流しのアリな考え方だと思います。
まとめ
「1日○分、英語を聞き流すだけ!」で英語は聞くだけで上達するかというと、実際のところその効果を鵜呑みにしないほうがいいでしょう。
ポイントは「ただ聞き流すだけ」では大きな効果を期待できない、ということです。
単語の意味を調べて、文を見て意味を調べ、音読して、英語を聞いて耳にならす。このプロセスが大切です。
もちろん、「英語に心理的に慣れる」という意味で英語のCDを流しておくというのはありでしょう。
それで英語がスラスラ上達することは期待できませんが、普段から英語が流れている環境を用意することで、心理的に良い影響が期待できます。
最後に
以上、英語の聞き流しに関する質問に対する回答をご紹介しました。
物事はシンプルに考えると効果的です。
すなわち、もし「1日○分、英語を聞き流すだけ!」で英語は聞くだけで上達するなら、英語に悩む人の数は、激減することになるでしょう。
「かんたん」で「楽に」英語がスラスラ上達。それができる方法があれば本当に、楽ですよね。参考になれば幸いです。
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