英語の勉強効果を改善する「思考法」

こんな方法もありますよ

「独学で英語を勉強しているが、中々伸びない」という方向けの記事です。

英語力アップは山あり谷あり。誰もが学習の途中で伸び悩みを経験すると思います。スランプの時期、普段の学習ペースを緩めるなど、英語を続ける工夫が大切です。

これに加えて、できればやっておきたことがあります。それは、自分の状態を客観的に見つめなおす、ということ。

結果が出ないとき、今までの学習の結果・方法を振り返ることが必要かもしれません。そこでご紹介したいのが、メタ認知というスキルです。

メタ認知とは心理学の用語で、自分の考え方、感じ方、行動を客観的に認識することです。そして、自分の行動パターン、考え方のクセを意識して行動するスキルをメタ認知能力と言います。

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例えばこういうこと

分かりにくいと思うので、具体例でご紹介します。

ここにAさんという人がいるとします。Aさんは42歳です。職業は広告代理店勤務のサラリーマンで、課長をつとめています。

Aさんは低血圧です。9時に会社に出社して仕事を始めますが、午前中はどうも頭がまわりません。また、午前中は気持ちが不安定で、ちょっとしたことでイライラしてしまいます。そこで、新人の部下につい厳しく当たってしまいます。

ところがAさんの場合、午後になって気分が晴れやかになり、気持ちが穏やかになります。仕事に対しても熱が入ります。部下に対しても、気分がコロッと変わったように優しい上司になります。そして夜7時、気分よく退社します。

こんなAさんですが、ある日、部下が自分のことを話しているのを耳にしました。

部下B「A課長って、すぐに気分が変わるよね」

部下C「やっかいだよなぁ。ほんと、あわせるのに疲れるよ・・・」

Aさんは大変ショックを受けました。そこで、Aさんはメタ認知を活用して、部下とよりよい関係を持とうと考えました。自分の調子、行動パターン、人との接し方を客観的に振り返ります。そして、次のことに気付きました。

・低血圧で朝が弱く、仕事に力が入らない。

・午前中はイライラして、部下に八つ当たりしてしまう。

・午後から気分がよくなり、仕事がはかどる。

普段の自分を客観的に振り返ったAさんは、次のように行動を変えることにしました。

・低血圧で朝が弱く、仕事に力が入らない。

→朝に重要な仕事をするのをやめる。

・午前中はイライラして、部下に八つ当たりしてしまう。

→イラついたときは深呼吸をする、部下をしかりそうになったら、一呼吸おいてゆっくり話す。

・午後から仕事がはかどる。

→午後から重要な仕事に取り組む。

こうしてAさんは自分のメタ認知能力(自分の状態を客観的に見つめなおす)を発揮し、前よりもずっと仕事が上手くいくようになりました。少しずつ部下との関係も修復し、今ではとても仲のよい上下関係を築きました、めでたしめでたし。

上記のAさんは自分の問題点を理解します。問題点を知ることで、「どうすればいいか?」が分かります。こうして初めて、問題を改善することができます。これがメタ認知です。

実際、この例のようにスラスラ状況がよくなるとは限りませんが、普段の自分の行動を見つめなおすことはとても大切です。

自分のクセや考え方、行動パターンは意外と気づかないもの。人から指摘されて、「え、そうだったの?」と初めて気づくことがあります。メタ認知とは普段自分が気づいていない自分自身を冷静に見つめる技術と言ってよいでしょう。

今、何が上手くいくのか?

この技術は、英会話学習でとても役に立ちます。

というのは、メタ認知能力を発揮することで、今まで以上のレベルアップができたり、スランプを克服など、よりよい結果を出すための新しい方法を見つけることができるからです。

例えば、誰でも落ち込むときは、考え方が悲観的になりがちです。

普段できることすら出来なくなったり、やる気が起きなくなります。最悪のケースでは、努力と工夫を続ければ達成できたことを衝動的に放棄してしまうことも。こういう時の状態は、

「毎日英語を勉強している、けど上手くいっていない・・・」

「自分には才能がないのかな?」

「努力しても無駄かも?」

というような、負の連鎖にハマる可能性があります。そこで、一度、メタ認知を活用して負の連鎖をリセットします。今の自分の心理状態、普段の学習法などを、一度客観的に見直してみます。

・1日どのくらいの勉強量をこなしているのか?

・集中して取り組んでいるか?

・どのくらいリスニングができるようになったか?

・勉強を始める前に比べ、どのくらいの英単語を覚えたのか?

など、今までの自分の英会話学習を「客観的に」見直してみます。

なお、この際、自分の努力不足を責めたり、結果を気にする必要はありません。大切なのは、今の状態を見直すことであって、結果を裁くことではありません。そして、「どうすれば伸びるのか?」を見つけることです。

メタ認知の技術は、よいよい方法を見出すためのスキルです。冷静に実践することで、考え方が180度変わることもあります。想像できなかった可能性が見つかることもあります。

このように、スランプ時期や、学習が上手くいっていないときは、自分のコンディションを客観的に見つめなおしてみるとよいかもしれません。

「この勉強法が間違っているのかな?」

「こうすれば上手くいくかも!」

というような、活路を見出せるかもしれません。

まとめ

ここまでのまとめです。自分の状態を客観的にチェックし、英語の勉強を続けて効果があるのかないのか?これから何をどうすれば良い結果を得ることができるのか?

「進捗」を客観的に確認することが大切なのですが、私たちは主観的な考えや、感情によって間違った答えを出してしまう傾向があります。

そこで現状を間違いなく確認するために大切なのがメタ認知です。自分の状態を客観的にチェックし、自分を他人を見るようにチェックしてみます。それによって、今後どうすればいいか?

効果的な解決策を見つけることができます。

最後に

英語の上達は山あり谷あり。ときに、「努力しているのに効果がない!」とやる気を失うときもあるかもしれません。そんなときこそ必要なのが、現状の客観視です。

自分の行動を客観的に振り返り、やってきたことや上達具合をチェック。ほんとうに今までの努力が効果なしだったのか?冷静に振り返ることが大切です。

そうすればきっと気づきます。ローマは一日にして成らず。「全ての努力はムダではない」ということを。

少しむずかしい話だったかもしれませんが、英語を続けていく上で、知っておく価値がある話です。伸び悩みを実感している方は、ぜひ参考にしてみてください。

追記

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