受験も英語も『パーソナル』の時代へ──自分に合う学び方が、一番伸びる

先生と生徒

先日、受験業界で「指導をしない学習塾が業績を伸ばしている」という興味深い話を聞きました。

「指導をしない?どういうこと?」と思って調べてみると、生徒に対して担当の講師が適切な勉強法や参考書を提示し、「生徒が自分で勉強できるようになる」ことをサポートする、という内容のようでした。

英語業界でもパーソナルコーチングが人気を集めていますが、やはり教育系のサービスで効果を求めるなら、最終的には生徒の「自立」を促すパーソナルなサービスに行き着くのかもしれません。

この記事では、その理由について解説します。

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生徒の「個性」にフォーカスする

学校や予備校の授業のような集団形式の場合、指導者が多くの生徒に伝えたいことを一度に伝えることができるというメリットがあります。

また、生徒が多ければ経営的にも成り立ちやすくなります。

反面、生徒一人ひとりの状態を丁寧に確認しながら授業を進めることは、集団授業という仕組み上、難しいです。また、生徒ごとの学習段階や意欲に差があるため、同じ授業を受けても「効果あり」「効果なし」といった違いが出てきます。

さらに、集団形式では生徒の姿勢が受け身になりがちです。「指導者の授業を受ける」というスタイルでは、よほど生徒自身に強い意志や主体性がない限り、「自分で考え、行動する」という姿勢を身につけることは難しいです。

一方、マンツーマンのような「パーソナル」な指導の一番の特徴は、指導者が生徒の状態を見ながら効果的な教育を行える点にあります。

「この生徒はここでつまずいているから、まず○○から始めよう」といった具合に、生徒一人ひとりの状態に応じて「ピンポイント」でアドバイスやサポートができるのが何よりの強みです。

「今」必要なことを明らかにする

結局のところ、生徒一人ひとり「今必要なこと」は異なります。

英語を学び直す場合、ある人はABCから丁寧にやり直す必要があるかもしれません。一方、ある人は高校英語から始めれば良いかもしれません。そもそも、英語学習を効果的に行うための状況が異なるのです。

マンツーマンの場合は、生徒一人ひとりの状態を確認しながら、「今この生徒が伸びるためにどうすればいいか?」という課題に対して、最も適切な選択肢を選ぶことができます。この点がマンツーマン指導を受ける大きなメリットとなります。

また、マンツーマンは生徒一人を相手にするため「距離感」の微調整が可能です。必要なヒントを与え、生徒が自ら問題解決するための手助けをしながら、自立を促すことができます。

長期的に見れば、生徒にとって自分で問題を解決する力を身につけることこそが、本当の財産となります。

良い先生=常に自らをアップデートし続ける人

ただし、マンツーマン指導の注意点は「指導者の資質」の影響力が大きい、ということです。

いくら生徒を個別に見られるとはいえ、やる気がない指導者や専門的な知識を持っていない指導者では、生徒の段階に応じた適切なアドバイスを示すことができません。

これは、ヤブ医者が間違った診断を下して患者の病状を悪化させることを想像すれば、分かりやすいと思います。そして、悪い指導者ほど生徒を自立させるのではなく自分に依存させようとする傾向があることを、ここで指摘したいと思います。

私自身、学生時代は教育の世界を志した者として、良い教師とそうでない教師、その差を自分の目で見てきました。

一つ言えるのは、すばらしい先生は生徒の力を自らの経験だけでなく身につけてきた知識やメソッドによって開花させる力を持っている、ということです。

ともかく勉強熱心で、教育メソッドなどの最新情報をプライベートの時間を使って貪欲に学び続けています。その姿勢から「プロとはどうあるべきか」を学びました。

「相性」は、重要。

それとどうしてもマンツーマン指導について触れなければならないのは、「相性」という「属人性の問題」です。教育業がヒューマンサービスである以上、この問題は避けられないと言えるでしょう。

素晴らしい先生でさえ、すべての生徒の可能性を適切に引き出すことはできません。なぜなら生徒にはそれぞれ性格があり、Aさんにとっては良い先生でも、Bさんには合わないことがあるからです。

つまり、指導者の経験や知識に一定の水準は当然必要ですがそれだけでは不十分である、ということです。

この点、マンツーマン指導では特に相性が生徒の成長に大きな影響を与えるため、相性は重視すべきポイントとなります。しかし、問題は「初めてマンツーマン指導を受ける!」という場合です。

「相性」はどうやって判断すればいいのか?

社会常識に欠けていたり言葉遣いや態度におかしい点があれば、それらは明確なNGポイントとなります。しかし、指導者の話すスピードや雰囲気、表面的な姿勢だけで相性を判断することは難しいです。

一見厳しそうでとっつきにくそうな指導者が、実は深い専門知識や経験を備えていることもあります。

「話が合いやすい」や「レッスンを受けるのが楽しい」といった点に着目するのも一つの方法ですが、ここでおすすめしたいのは、以下のような「フィーリング」の部分を意識することです。

ポイント レッスンを受けることにストレスを感じない

ポイント 指導者から提示された予習やポイントをきちんとチェックしたいと感じる

ポイント 指導者の指導に従うことに抵抗感を感じない

最終的な相性というのは、やはり性格的な部分に依存するからです。

最後に

教育で効果を期待するなら、最終的にはパーソナルなアプローチに行きつきます。

集団授業は、

1.同質の生徒に対して

2.情報を効率的に伝えたい

という場合には効果的な方法ですが、生徒一人ひとりが伸びるために必要な方法や、今必要としているものは異なります。

ヘレン・ケラーがサリバン先生との出会いによって才能を開花させたように、良い指導者との出会いはまさに運命の分かれ道です。教育への投資とは、良い先生との出会いそのものだと改めて感じます。

勉強はきっかけにすぎません。大切なのは、きっと「自分自身で問題を解決する力」を身につけることなのでしょう。

英語をもっと効果的に見つけたい方へ

良い先生に出会い、自分自身で問題を解決する力を身につけていく──それは、英語学習においても同じです。

英語力を身につけるためには、「今の自分に必要なこと」を的確に見極めてくれるパーソナルな英語指導が、大きな差を生みます。

そこで注目したいのが、「英語パーソナルジム」で受講できる、個別最適化された英語学習サービスです。具体的には、英語コーチングや英語パーソナルトレーニング(受験英語対策も対応)がこれにあたります。

こうした英語パーソナルサービスでは、あなたの現在の英語力を丁寧に分析し、最短ルートで目標に到達するための的確なサポートが受けられます。

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