
英会話 1日1フレーズ【No.96】では、会話でポジティブなことを言われたときや褒め言葉をかけられたときの返しとして便利な表現 “Same to you.”をご紹介します。
この返し方を覚えておけば、コミュニケーションがよりスムーズになります。ぜひこの記事で意味と使い方を学んで、あなたの英会話フレーズの一つに加えてみてください。
「君も」と返す
キャメロン・クロウ監督作品『エリザベスタウン』から。
飛行機でケンタッキーに向かう青年ドリューと、フライトアテンダントのクレアの会話からの引用です。
人生の転機を迎えて故郷のケンタッキーに向かうドリュー。彼の存在が気になるクレアは、何かとコンタクトします。
Claire:I’m Claire, by the way.
私はクレア。
Drew:Drew.
僕はドリュー。
Claire:Nice.
いい名前。
Drew:Same to you.
君の名前も。
このフレーズに注目!
(The) Same to you.
君も。
「あなたの髪型、いいですね~」
「あなたも(素敵ですよ)」
という感じで使います。フランクに言いたければ”You, too.”でも構いません。
相手からポジティブな言葉や褒め言葉をもらったときに返す、とても便利な表現です。たとえば、こんな会話で使えます。
A: I like your hairstyle!
あなたの髪型、いいですね!
B: Same to you!
あなたも!
このように”Same to you.”は、「あなたも同じように!」という気持ちを伝える表現です。直訳すると「あなたにも同じことを」となりますが、相手の言葉をそのまま返すイメージです。
使うときのポイント
カジュアルな場面でもフォーマルな場面でもOK。ただし、言い方やトーンによって印象が変わります。にこやかに言えば、自然で感じのいい返しになります。
よりくだけた言い方をしたいときは”You, too.”(君もね)と言っても大丈夫です。友達同士の会話ではこちらのほうが自然に聞こえることもあります。
こんな使い方もあります
“Same to you.”は、褒め言葉だけでなく、あいさつの返しにも使えます。たとえば、
A: Have a nice day!
良い一日を!
B: Same to you!
あなたも!
といった具合に、相手の言葉に対して「あなたもね」と気軽に返せる万能フレーズです。覚えておくと、日常英会話がぐっと自然になります。
ここに注意!
ちなみに、“Same to you.”はポジティブな言葉に対する返しの表現です。
“I’m sad.”とか”I feel tired”といったネガティブな言葉を言われたときに”Same to you.”を使ってしまうと、「あなたも悲しくなればいいのに」という意味になってしまうので、使わないようにしましょう。
発音記号
/seɪm tuː juː/(セイム トゥ ユー)
映画『エリザベスタウン』について
この記事で引用している映画『エリザベスタウン』は、ロックジャーナリストとして名を馳せたキャメロン・クロウ監督の作品です。
その物語には、まさにヒューマニズムの結晶とも言うべき、人間への温かな信頼感が満ちています。
主人公のドリュー(オーランド・ブルーム)は、イケイケのシューズデザイナーとして新作を発表します。
ところが、それがまさかの大失敗に終わり、「俺の人生は終わった」とドリューは人生に絶望します。
その夜、自宅の運動マシンでこの世から別れを告げようとしたその瞬間、携帯電話に姉からの着信が。その電話で、父親の死を知らされるのです。
このあとに登場する会話シーンは、ドリューが飛行機に乗り、故郷へ向かう機内での出来事です。
空の上でドリューは、クレア(キルスティン・ダンスト)という客室乗務員(CA)と出会います。この出会いが、彼の人生を大きく変えていくことになります。
クレアは、自己紹介をするにも”by the way”という言葉を使ってしまう、少し奥ゆかしくて不器用な女性。
人生のどん底にいるシューズデザイナーのドリューと、自分に自信が持てないCAのクレア。二人の物語が、最後にどんな結末を迎えるのか?
興味を持った方は、ぜひ映画を観てみてください。心がふっと温かくなる、そんな作品です。
最後に
英会話 1日1フレーズ【No.96】では、ポジティブな言葉への返しとしておすすめの表現 “Same to you.”を学びました。
相手からポジティブなことを言われたり、褒め言葉をかけられたりしたときに、「あなたも」と返すことで、より良いコミュニケーションが生まれます。
“Same to you.”は短くシンプルなフレーズですが、使う場面は意外と多いもの。
ぜひ覚えておいて、日常の英会話で使ってみてください。
英会話を自然に覚えたい方におすすめ
今回のフレーズはいかがでしたか?
日常会話で使う英語表現を、一つひとつ覚えていく。このシンプルな積み重ねが、確実に「英語が話せる」道へとつながっていきます。
特に今回学んだ “Same to you.”のように、実際の会話でよく使われる表現を覚えておくことが大切です。そこでおすすめしたいのが、英語の映画を使った学習方法です。
映画を楽しみながら、登場人物のセリフを聞き取り、発音や使われる場面を意識して覚えてみましょう。そうすることで、映画がそのまま「生きた英語教材」になります。
下記の記事では、英語の映画を使って英会話を学ぶ方法を、初心者の方にもわかりやすく紹介しています。
この記事でご紹介した『エリザベスタウン』のワンシーンのように、気に入った場面だけでもかまいません。
独学で英会話を学ぶ方法のひとつとして、ぜひ参考にしてみてください。

