なぜ英語学習は「ナチュラルスピード」が効果的なのか?

小倉優子似の美人

英語を自然に聴きとれるようになるにはどうすればいいか?

一般的には、英語のリスニング力アップのためにナチュラルスピード(ネイティブが自然に話す速度)の英語を聴くのが効果的と言われています。

ナチュラルスピードとはネイティブが普段話すのと同じスピードの英語です。英語を聴き取ることに慣れていない方にとって、「かなり速いスピード」と感じられるかもしれません。

そのため、

「速すぎる英語を聞いても、理解できなければ意味ないんじゃない?」

という疑問が浮かびますが、なぜナチュラルスピードのリスニングが良いのでしょうか?それにはこのような事情があります。

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「英語が全然聞き取れない!」という体験から

「英語を毎日聞いているけど、いざネイティブと英会話すると全然聞き取れない・・・」

英語の学習者にはよくある話で、おそらく海外に行くと、一度はこのような体験をするかもしれません。私自身も、実際に経験があります。

2001年、ヨーロッパの国々を旅行したときの話です。ドイツ、フランス、スイスなど、様々な国を旅行しましたが、一番の楽しみはイギリスでした。

そこで海外旅行に行く前、普段英語を毎日欠かさず聞いていて、「これくらいなら英語が聴き取れるだろう」と、ある程度の自信を持ちました。ところが、です。いざ現地に行った時、自分の英会話の使えなさに愕然としました。

例えばイギリスのヒースロー空港のショップで飲み物を買おうとしたときのことです。商品を見せてお金を払ったのですが、店員さんが何か早口で言っています。

ところが、何を言っているのか全く分かりません。英語が速いし、あせってくるし、しどろもどろです。偶然その場にいた日本人の方に助けていただきましたが、このときは本当に自分の英語力への自信が、木っ端微塵に吹き飛びました。

「日本でそれなりに英語を勉強してきたつもりだ。でも、海外に行ったら、本場の英語が全く聞き取れない・・・」

どうやら、こうした経験は私だけではないようです。

他の英語学習者の方に聞くと、みなさんも私と同じ「聞き取れない」体験をしているようです。彼らは不真面目なわけではありません。むしろ努力家で、定期的にリスニングして、英語の勉強を習慣化している人たちです

では、なぜ普段から英語を勉強しているのに、ネイティブと会話をすると急に英語が聞き取れなくなるのでしょうか?この原因の1つは、日本人向けにアレンジされた英語を聞いているからかもしれません。

優しい英語は効果が低い?

普段日本人向けにアレンジされた英語を聞いている方は、初めてネイティブのナチュラル英語に触れたとき、違いに驚くかもしれません。

例えば、単語の発音。appleという単語。日本式英語ではアップルになりますが、実際、ネイティブの発音を聴くと全然違います。アップルのプが人によっては「ポ」に聞こえるかもしれません。

こうして英語をカタカナに当てはめるのもムリがあるのですが、日本人向けにアレンジされた「分かりやすい英語」は、実際の英会話で役に立たない可能性が高いのもムリはありません。

単語の発音に加えて、話すスピード(ナチュラルスピード)にも驚きます。現地のネイティブの方はマシンガンのようにガンガン話していきます。こちらの英語力は全く気にしてくれません。話すスピードが尋常ではないのです。ともかく「速すぎる!」の一言です。

英会話スクールでは、日本人にあわせた英語を話してくれるネイティブの先生がいます。聞き取りやすいし、話しやすいので、一概に良い・悪いは言えないのが難しいところです。

ただ、このような日本人向けの英語ばかりに安住していると、イザ海外に行ったとき、「英語が全然聞き取れない!」という体験をする確率が高くなるかもしれません。

そこで、「リスニングはナチュラルスピードの英語が効果的」と言われるのも、私自身の経験も含めて、十分納得することができます。

日本人向けの優しい英語で後々聞き取りに苦労するよりも、最初からナチュラルスピードの洗礼を浴びた方が、長い目でみれば効果的だからです。

日本人向けの英語を当たり前だと思ってしまうと、後々私が経験したようなショックを受けることになるかもしれません。最初から「これくらいの速さが自然なんだ」と意識しておけば、後は慣れの問題です。

英語が苦手な方は

ただ、初心者の方に「ナチュラルスピードでリスニングがいいよ」と確信をもっておすすめできないのが難しいところです。というのは、あまりの英語の速さに「無理かも・・・」となってしまう方もいらっしゃると思うからです。

「もう、英語を聞くのもイヤだ!」となっては元も子もありません。それならまず、日本人向け(英語初学者向け)の聞き取りやすい教材を使い、少しずつ英語に慣れていく方が現実的です。

「英語が苦手で・・・」というような方には、スロースピードの英語が流れる英会話教材の方が、「最初で英語学習に挫折しない」という意味で、効果的なチョイスになると考えています。

大切なのは英語を聴くこと。それを習慣にすること。そのために、まずはゆっくり英語でもいいので、英語の音に慣れること。「英語を聴く」という習慣を作ること。そして、「英語が聞き取れた!」という体験を積むこと。

それが自信になっていきますので、英語に慣れないうちは無理のない方法で、リスニングの経験を積んでいくことが大切です。

ナチュラルスピードの英語でのトレーニングは、

・ある程度英語学習の経験のある方

・短期的に英語力を伸ばしたい初心者の方

・根気を持ってリスニングする意欲がある方

という方のみ、ナチュラルスピードでリスニングトレーニングに挑戦してみるとよいかもしれません。

難しから効果が実感できる!

かつて私が愛用していた英会話教材のなかに、『1000時間ヒアリングマラソン』(販売終了)という商品があります。

収録されている英語は典型的なナチュラルスピードです。この講座を受講してからしばらくは、教材の英語の速さに耳がついていけません。

しかし、「そのうち慣れるさ」と割り切っていけば、不思議なもので、自然に耳が慣れてきます。全然聞き取れなかったフレーズが、あるとき「ピン!」と来るようになります。

このヒラメキというか、レベルアップは、ナチュラルスピードならではの効能だと感じています。実際、様々な英会話教材を色々試した実感ですが、

「ある程度英語に取り組んできた方なら、ゆっくりで分かりやすい英語を聞くより、ナチュラルスピードでリスニングする方が上達は早い」

というのが私の実感です。

必ずしも「リスニングはナチュラルスピードがいい!」と初心者の方におすすめはできませんが、

・もともと英語はある程度得意だ。

・何時間でも英語を頑張るやる気がある。

・短期集中、ガンガン実力を磨きたい。

という方には、価値がある学習になると思います。

ぜひ参考にしてみてください。

注意点など

繰り返しになりますが、英語学習がまだ習慣化していない初心者の方や、英語に苦手意識を持つ方にとって、速すぎるスピードの英語を聞くことはストレスになり、学習がイヤになってしまうリスクがあります。

英語が苦手な方は、最初のうちは簡単な英語、スロースピードの教材でトレーニングすることもOK。

「英語が聞き取れた!」という体験を積むことで、それが自信になっていきます。英語が苦手な方、初心者の方は、まずは簡単な教材から始めるというチョイスがあります。

ぜひ、参考にしてみてください。

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