『頭をよくするちょっとした「習慣術」』(和田秀樹著、祥伝社黄金文庫)という本を読んでいると、英語力についての興味深い話が。
この本によると、日本人が英語が話せない理由について、このようなことが書かれています。
日本人が英語を喋れないのは、発音が悪いというような問題ではなく、本当は英作文ができないからだと言える。
英作文が書けるということは、文章を構成する力があるということで、それができれば話すことに苦労しない。
P171より
英語力をつけたいのならば、まず「会話幻想」を捨てる。自分が興味があって、易しいものを、とにかく「読む」習慣をつける。
P173より
内容を大まかに要約すると、
1.英語が話せないのは英語が書けないから。
↓
2.英語を書けるようになるためには英語を読む。
↓
3.英語を書く練習をする。
という話になるのですが、この本を読んで、「なるほど!」と納得してしまいました。
書くことは話すこと
英語を話すということは、頭のなかで、瞬時に英文をひねり出す作業のようなものだと思います。
あいさつをされたらあいさつの英語を。何か聞かれたらその質問に答える英語を。瞬時に反応できることが、「英語を話せる」という状態だと思います。
では、その状態まで達するためにはどうすればいいのか?
方法はいろいろあると思うのですが、英会話のフレーズを覚えて「パッ」と口から出てくるくらいまで覚えるのも一つ。
この本に書かれているように、英会話は無視して、英語の読み書きを通して練習する方法もあると思います。
個人的には、実際問題、英語を読む&書く方法はとても良いなぁと思っていて、英語のテキストを音読したり、読む方法は効果があると実感しています。
→英語を書くことは話すこと。知っておきたいライティングの意外な効能
日本人は「急がば回れ」で
一般的に、「英語を話せるようになりたい!」と思ったときは英会話に特化した教材でフレーズを覚えるのが王道。
それは確かに効果が期待できる方法だと思いますが、「自分の頭の中で英語を考えて話す」という力を育てる場合、英語を読むことは英会話力を養う上でも欠かせない作業だと思います。
興味がある分野の英文を読んで、音読したり、文章を書き写したりして、それを自分のモノにしていく。
すると、自然とその英語が頭の中に入り込んで、会話でも「スッ」と話せる。そんな効果は確実にあると思います。
英語を独学する一つの方法として、「英語の読み書きという選択もある」ということを知っておけば、独学の幅が広がると思います。
英会話教材のCDで英語のフレーズを覚えることも効果が期待できるかもしれませんが、それと平行して、英語の読み書きを練習。それによって、幅広い英語力が身につくと思います。
文字を読み書きすること。その力はやっぱり大きいものなのかもしれません。
まとめ
日本人が英語を話せるようになるためにはまず英会話幻想を捨てること。
英語を話せるようになるために英会話を勉強する意味はあるけれど、まず単語や文法を覚えて英語を読む。そして英語を書けるようにする。
この考え方はまさに王道。非常に参考になる話です。
英文を読めること、書けること。英会話力と関係がない話のように思えますが、実はとても深い関係があること。
特に英語を読むこと。それは私たち日本人が英語を話せるようになるためにも、特に大切なことなのです。