とある英語学習業界の方から興味深い情報をいただいたのでご紹介させていただきます。
情報の内容はベネッセが発表した「第1回中学校英語に関する基本調査」から。データは2009年、全国の中学生2,967名を対象に実施された英語に対する意識調査です。
それによると、「中学入学前に約4割の子供が学校の授業以外で英語や英会話の勉強をしている」とのことです。おそらく、塾や英会話教室で英語を習っているのでしょうか。
小学校での英語学習での満足度も比較的高く、約70%の子供が小学校での英語体験を「楽しかった」・「かんたんだった」と肯定的な意見を持っています。
ところが、調査によると、中学校入学以降、徐々に英語への意識は変化していきます。
なぜ英語が苦手になってしまうのか?
調査によると、6割もの生徒が英語を苦手と感じ、そのうち8割近くが、中1の後半までに英語に苦手意識をもっているという結果が明らかになっています。
中1の後半というと、2学期から3学期です。「第1回中学校英語に関する基本調査」を読んで最も興味深いのは、中学入学直後が英語へのモチベーションが最も高い時期になっていること。
小学校英語が「楽しい」と感じる体験なのに、なぜ中学校に入ると「難しい」に変わるのでしょうか?中学校に入ってわずか半年たらずで英語が苦手な教科になっています。この点は何となく理解できなくもありません。
私も実際中1の2学期から英語が苦手になりました。
意識的にはこのような感じでしょうか。
【中学校に入った直後】
①「英語ってなんだかワクワクする!どんな授業があるのだろう?」
↓
②「(最初の授業で先生がペラペラ英語であいさつする)何となくカッコいいなぁ」
【1ヶ月後、中間試験】
③「テストの結果が気になる」
↓
④「思うような結果が出ない」
↓
⑤「つまらない、めんどくさくなる」
私の場合はこんな感じでしたが、あなたはどうでしょうか。
これは、授業がよい・わるいに関わらず、英語の社会的位置付けが、子供に強い影響力をもっているからではないでしょうか。
つまり、教科としての英語です。
中学英語は教科!
中学生の場合、高校入試を控えています。
そこで必要なのがスコア。極論を言えば、いくら英語がペラペラだろうと、試験で点数を取れなければ英語が出来ないという判断をされてしまいます。
この点、「どんな授業を受けたいか?」の質問に対する回答が「入試に役立つ授業」という結果になるのも、納得できます。
入試という壁がある以上、コミュニケーション重視の英語よりも、文法重視の教育が中心になるのも、仕方ないのかもしれません(塾でも英語の勉強=文法・試験対策です)。
英語を話せるようになるため、単語をコツコツ覚えたり、文法や基本的な読解力を身に付けることは役立つのですが、それだけでは学習の面白みにかけるのも事実です。
ちなみに、「入試に役立つ授業」の次が「英語が好きになる授業」になっています。複雑ですね。
子供達には、
「英語を楽しくできるようになりたい!」
VS
「入試で点を取りたい!」
というような葛藤があるのかもしれません。
「英語を好きになり、モチベーションを高めるにはどうすればよいのか?」
ここが教育の課題になるのかもしれません。
英語嫌いにならないためには?
以上、調査の結果を見てきましたが結局、英語で挫折しないためにはどうすればいいのか?
これからの時代、小学校から英語が教科になり、ますます英語の必要性が高まっています。英語で挫折してしまうと、将来的にいろいろ損をしてしまう可能性があります。
特に受験。英語はウェイトが高く、合否を分けるカギになります。せめて「好き」にならなくとも、「嫌い」にならないようにしたいものです。
私の場合は、良い先生との出会いによって英語嫌いを克服するきっかけをもらいました。
なので、個人的にはもし学校の英語の先生と相性が良くなければ塾や、英会話スクールで、相性の良い先生に教えてもらうのが良いのではないかと思います。
10代の子どもにとっては、先生の影響力は絶大です。良い先生との出会いはとてつもなく価値があります。
それと、塾で3年間中高生を教えた経験から言うと、先生のことが好きになれば、勝手に勉強してくれるので、成績も勝手に伸びることが多いです。
最後にそのことをお伝えして、この記事を〆たいと思います。中学生のお子さんをお持ちの方は、一つの情報として参考にしてみてください。