インバウンド対応のために英語を勉強を始めたい方へ

着物の女性

2023年4月より、再び日本に観光で訪れる外国の方が増えてきました。

そこでこのページでは、

「インバウンドで日々、外国からのお客様が増えてきました。英語でスムーズに対応できるようになりたいと考えていますが、英語はあまり勉強していなくて・・・」

という方に向けて、今すぐ取り入れることができるアクションをご紹介します。

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はじめに

インバウンド対応のために英語を学ぶ。そこで、「英語を基礎から学び、どんな状況でも対応することができる」となれば最高です。長期的な目標としてはそれがベターでしょう。

ですが、実際のところ、今すぐかんたんに「どんな場面でもスムーズに対応できる英語力」を短期間で身につける方法はありません。しかし、「今すぐ英語を勉強した成果」を実感しやすくするポイントがあります。

それはずばり、「1にも2にも実用を意識する」ということ。具体的には、現場であなたが英語が話せなくて困った場面を確認した上で、「どのような英語のフレーズを覚えれば今すぐ対応できるか?」を知ることです。それによって、取り急ぎの応急処置が可能となります。

必要最低限の基礎的な英語はコツコツ勉強しつつあなたがインバウンドの外国人観光客に英語で尋ねられて、「あの外国人の方は◯◯について質問してきたけど、英語で説明できなくて困ったな」という場面をリストアップします。そして、質問に対する答えを英語で用意しておきます。

暗記が苦手な方なら、メモ帳や紙に書いておいて、いつでも取り出せるようにしておきます。「聞かれる機会が多いこと」だけでも英語で答えられれば、対応力は段違いです。

「外国人観光客の視点」から英語を学ぶ

インバウンドでのコミュニケーションにおいて重要なこと。それは、「外国人観光客の方の視点」に立つこと。すなわち、「自分が外国人観光客の立場なら、どのようなことを知りたいと思うか?」という視点を持つことです。

わざわざお金と時間を使って日本に来る方は、日本のなにかに興味を持って観光に来ています。あなたのお店、サービスを利用する場合も同じで、あなたのお店のなにか、サービスのなにかに興味を持っているはずです。

そこで、実際に外国人観光客の方からどのような質問を受けたことがあるか?調べてみればよく質問されることやそうでないこと、傾向があることに気づくはずです。また事前に「外国人のお客様はこのようなことに興味を持っていないだろうか?」ということを想像して「回答のテンプレ」を用意し、答えられるようにしておきます。

「完璧な英語で完璧に対応できる英語力」を今すぐ短期間で身につけることができれば素晴らしいことがですが、「日常業務をこなしつつも完璧な英語を短期間で身につけて対応できるようにする」というのは現実的ではありません。

そのかわり今すぐの対応として、「外国人観光客の方にニーズが高い事柄」を英語で対応できるようにしておく。それこそが無理なくできる「おもてなし」ではないでしょうか。

まずはピンポイントで英語の「模範解答」を用意しておく

あなたが飲食店で働いているなら、

「うどんとそばは何が違うの?」(What is the difference between udon and soba ?)

「お通し?何ですかそれは」(What is otoshi ?)

といった質問を受けるかもしれません。

それらの質問について、グーグル翻訳などで事前に英語を調べておけば、対応もしやすくなります。

「普段外国人観光客の方どんな質問をされることが多いか?」ということが分かっていれば、「事前に何を調べて英語で答えられるようにしておけばいいか?」ということが分かります。

あなたのお店、サービスを利用する外国人観光客の方が質問すること。それはインバウンド対応を行うための重要な情報です。

英語が苦手な方でも、慣れていない方でも、フレーズを覚えたり、事前に用意していた質問に答えるだけなら、ゼロから英語で対応しなければいけない状況よりもうまく対応できるでしょう。

異文化コミュニケーションを行う鉄則

結局のところ、日本に訪れる外国人観光客の方にとって興味があるのは日本のなにかです。

たとえばあなたが外国人として(ビジネス以外の目的で)他国を訪れるとき、あなたにとって興味があるのは、その国のことでしょう。となれば、現地に訪れたさい、場所や食べ物、歴史、国民性など、その国の様々な事柄を知りたいと思うはずです。

外国語のコミュニケーションの鉄則で知られるのが、「自国のことを学ぶ」ということです。

「日本人はなぜ桜が好きなのか?」

「信号を守る人が多いのか?」

といった国民性の話から、

「七五三とは?」

「華道とは?」

といった伝統文化、私たちの国にある様々な事柄を私たち自身が知り、それを外国語で伝えられるようにすること。すなわち多文化理解の前提は自文化理解にあります。

「日本人だけど、考えてみればそれってなぜ?」ということが案外多いことに気づくかもしれません。

まとめ

このページのまとめです。インバウンド対応のために英語を勉強する。そこで実用なのが今すぐ現場で使えること。

そのために重要なのが、基礎的な英語を勉強するのとあわせて、今既に英語で行われているコミュニケーションをもとにして、あなたの仕事で質問されやすいこと、興味を持たれていることを事前に英語で話せるようにしておくことです。

「この商品の質問はこの英語で答える」

「このサービスに興味を持った人はこの話に興味があるかもしれないから英語で説明する」

というように、仕事で使う可能性が高い内容を厳選して英語にしそれを暗記しておく、もしくは紙か何かに書いて用意しておき、すぐにそれを確認できるようにしておく。「聞かれたことに答えられる」というアクションは、当たり前のようでとても重要です。

長期的には英語を基礎から学んで、「聞かれたら何でも英語で説明することができます!」という姿が理想ですが、理想へたどりつくためにはそれ相応の時間と努力が要求されます。

そこでまずは現実対処。「今起こる可能性が高いこと」に備えておけば、それが実際に現場で役立ち、英語を勉強する意味も実感しやすくなるでしょう。

最後に

英語はツール。ツールは自分が必要なだけ使いこなすことを目標にします。

インバウンドなど、仕事で英語を使う必要性を感じている方は、なにも英語のプロを目指す必要はありません。それには膨大な時間と労力が必要です。そうではなく、今すぐ必要な範囲で必要な対応ができればそれに越したことはありません。

英語は英語でビジネスはビジネスです。インバウンドのために英語を学ぶさい、なにも英語のプロを目指す必要はありません。

重要なのは必要性に答えられること。必要最低限の英語力を身につけた上で、英語での質問に理解ができ、聞かれたことに答えることができる。現場で対応ができる。そして仕事がうまくいく。それこそがインバウンドのために英語を勉強する「目的」でしょう。

まずは重要性の高い事柄から。必要なことを理解した上で、必要な範囲で英語に労力を投資していきましょう。

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