「英語を話せるようになりたいと思った」
「そこで、毎日英語を勉強を始めたが、ぜんぜん効果が実感できない・・・」
「英単語も文法もなかなか覚えられない。私には向いていないのではないか?」
このような悩みを、誰しも経験するのではないでしょうか。もしかしたら、あなたも同じような経験をお持ちかもしれません。
結果は「今すぐ」には出ない。しかし
努力しているのに結果がでない。これはつらいことです。
でもご安心を。表面上は何も変化がないように見えるかもしれませんが、努力を続ければ、「ある地点」を境に、劇的な変化を体験します。
私の場合、英語を本格的に勉強し始めたとき、1日5時間近く勉強しても、最初の1ヶ月ほどはぜんぜん効果を感じることができませんでした。
相変わらず英語を読むスピードは遅いし、なかなか英単語を覚えることができず、「勉強してできるようになるのか?」という疑問を感じました。
ただ、学習をコツコツ継続していったところ、勉強スタート2ヶ月目くらいでしょうか。突然「目の前が大きく開けた」ような体験をしました。
具体的には急激にリーディングのスピードが高まり、内容をよりクリアに理解できるようになったのです。
それまで、1日1時間でようやく200~300文字くらいのテキストを読むことができるレベルだったのが、英語が格段に理解できるようになったのです。
それまでコツコツ暗記してきた英単語・英文法が無意識のうちに自分の力になったのかもしれません。
辞書を引く回数も大幅に減り、長文を読んでいて、分からない英単語が出てきても、前後の文脈から意味を推測することができるようになりました。
このように日々コツコツ勉強を継続していると、ある日を堺に成長のブレイクスルーがやってきます。
「毎日勉強しているのに、なかなか思うように成果が出ない・・・」
という方には、強くこの事を知っておいて欲しいと思います。
「量質転化の法則」から分かること
勉強したことは、必ずあなたの力になっていますし、成長のスピードは人それぞれ違います。
そして、勉強している努力は、目に見えないかもしれませんが、確実に積み上げられています。それがだんだんと積み重なって、ある日突然、それが目に見える結果になります。
それを証明する「量質転化の法則」という有名な話があります。かんたんにいうと「量の変化がいつの間にか、質を変化させる」という理論です。
例を挙げます。目の前に、塩の山があります。塩を天秤の左側に乗せます。天秤の右側には何もありません。そして、左側の塩を、右側へ少しずつ、スプーンで移していきます。
1さじ、2さじ、塩を移しても、一見何も変化がありません。ところが、30さじ、40さじと塩を左から右へ移していくと、気付いたら右側に塩の山ができ上がっています。
つまり、一見効果がないように思える行動でも続けていくと、それはいつしか目に見える結果になるということ。これを英語学習に当てはめてみると、次のようになります。
「英語の単語・文法暗記など、勉強を重ねること(量の転換)で、いつか英語ができるようになる(質の転換)」
私もこのような経験を実際にしているので、実感として理解することができます。
量と質の転化について、明治大学教授の斉藤孝先生は、著作『頭がよくなる思考法』(ソフトバンク新書)で次のように述べています。
自転車なら10回で乗れる人もいれば、100回かかる人もいます。
100回かかる人が、10回で乗れる人をみて、「運動神経のいい人は違うな。私はいくら練習したってダメなんだ」とあきらめてしまったら、その人は一生乗れないことになります。
でも、その人もあともう少し練習したら乗れたのです。いつ質的変化が起きるかは個人差があります。
神様には「あなたは○○回の練習で、できるようになるよ」が見えているかもしれませんが、「○○回」が見えない私達は、努力をあきらめがちです。
そんな時、「量質転化の法則」を知っていれば、努力を続ける希望となるのです。
『頭がよくなる思考法』P198より
大切なのは結果が出ていないときでも、決してあきらめないこと。状況が変わらないように思えたとしても、見えないところで少しずつ、何かが変わっているのです。
関連記事:初心者が短期間で英語のリスニング力を伸ばす「100時間」の法則
まとめ
ここまでのまとめです。英語の勉強を始めたとき、なかなか伸びない時期を経験することになります。そこで大切なのは、
「英語の勉強をしてもムダだ!」
「私には向いてない!」
など、頭にふと湧き出すネガティブな考え方に惑わされないことです。
適切な行動を繰り返しても、上達はそれに素直に比例するとは限りません。つまり、短期的には努力は結果を裏切ることがあります。英語の勉強を始めても伸び悩むことを経験する、というのが自然な話です。
でも大丈夫。あなたが勉強を続けていくことで、伸びない時期を乗り越えることができます。そのことを知っておきましょう。
最後に
努力を続けているとき、一番しんどいのが、
「頑張っているのに結果がでない」
「できるようにならない」
時だと思います。
そういう時、やっていることが、ムダに思えるかもしれません。
ところが、実はやったことにムダは1つもありません。目に見えないかもしれませんが、英語に取り組めば取り組むほど、その努力は確実にあなたの成長につながっています。
量は質という結果につながる。やりきったとき、それが初めて分かります。
「本当の英語ができるようになるのか?」
「自分の努力は無駄に終わるのではないか?」
このようにお悩みの方は特に、あなたの努力(量)は、かならず結果を生む(質)ということを知って欲しいと思います。
続けてさえいれば、少しづつ何かが変わります。そして最善のタイミングでブレイクスルーはやって来ます。大切なのは、あきらめずに前に進み続けること。そうすればいつか何かが、必ず変わります。
英語を勉強しているけれど今いち上達を実感できない方。モチベーションが下がり気味の方は、ぜひこの話を、参考にしてみてください。