英会話に挫折しない「7割」主義のススメ

これでOK

「今度こそ英語を話せるようになりたい!」

英会話学習に挑戦する上で大切なことがあります。それは、決して「完璧な英語を話そう!」と気張らないことです。

私達日本人には、白か黒。何事もキッチリやらなければすまないような、完璧主義的な一面があります。それはそれで素晴らしい特質ですが、こと英語になると、完璧主義的な傾向が上達の妨げになる可能性があります。

そこでこの記事では、英会話を身につける上で大切な考え方をご紹介します。「英語を話せるようになりたい!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

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はじめに

まず始めに意識しておきたいのは、「完璧な英語を話さなければいけない」という考え方は幻想である、ということです。

英語は日本人にしてみれば複雑な言語です。それを「正しく完璧」にマスターしようとすると、一生かかっても難しいかもしれません。

なぜなら、英語の母語話者であるアメリカ人やイギリス人でさえ、話し方、用法に違いがあります。

一口に英語と言っても千差万別で、「アメリカでは通じるものも、イギリスでは通じない」というケースがあるからです。

更に言えばオーストラリア、カナダ、インド、フィリピン、様々な国でも英語が話されており、それらはアクセントなどが違えど、英語であることに間違いありません。

このような多様性がある英語を「正しく完璧」にマスターしようとすることがいかに非現実的であるか、想像に難くありません。

日本語で置き換えてみると

このことは日本語で考えればイメージしやすいかもしれません。

・若い人が話すくだけた日本語

・30代以上の大人が話す日本語

・地方の方言

どれも日本語には違いありませんが、内容、イントネーション、表現の仕方、それこそ千差万別です。そして年齢によって、同じ意味の言葉を、違う言い方で言う場合も多々あります

例えば、日本を代表するゲーム、ファイナルファンタジー。1980年代生まれの方はファイナルファンタジーのことを略して「FF」と言いますが、1970年代後半の方は、「ファイファン」と言います。

このように、同じ表現でも、人によって言い方がちがったりするのが言葉というもの。英語も同じで、ネイティブ、ノンネイティブ、本当に違いがあります。

英語を母国語としていない私たち日本人が、全て完璧に、正しくマスターしようとすることは現実的ではありません。

正しさ、完璧さを追求しても、上達には相当の困難が伴います。場合によっては、途中で「もうイヤ!」となってしまうかもしれません。これは本当にもったいないですよね。

正しい英語を話そうと頑張るうちに、かえってニガテ意識が広がって、ギブアップしてしまう、そんな悲劇が私達にはあるのかもしれません。

・正しい文法

・正しい発音法

・完璧な英文の理解

例を挙げれば、あなたにも思い当たることがないでしょうか。

「英会話を頑張ろうと思い、英語の教材を買った。それを完璧にマスターしようと頑張った。でも文法、発音が分からなくなる。途中でイヤになる。気がついたら学習をやめていた」

この原因は、完璧に英語をマスターしようとすることです。

「何事も正確、完全にやらないと不安になる」など、私達日本人の美徳であるはずの特質が、英会話の上達の妨げになっているのです。そしてそれは、英語が得意である職業の人でさえも、同じ意識があります。

では、英会話上達のためには、どうすればいいでしょうか?

ポイントは、英語の正しい用法ではなく意味が通じること。コミュニケーションが成り立つことを目標にトライすることです。そのために何でも完璧にやろうとする意識を、シャットダウンする必要があります。

「7割」くらいがちょうどいい!

ちなみに、完璧主義を放棄する大切さが分かる話があります。日本の戦国時代、甲斐の国(現在の山梨県)の名将、武田信玄の話です。

信玄は、戦の勝ちすぎを注意して次のような言葉を残しています。

およそ軍勝五分をもって上となし、七分をもって中となし、十分をもって下と為す。

100%上手く行ったことはだめで、7割でまぁまぁよしとする、5割上手く行けば御の字という意味の言葉です。

江戸幕府の開祖、徳川家康も、信玄と似たような言葉を残しています。

勝つことばかり知りて負くることを知らざれば、害その身に至る。

これもいわゆるさじ加減の話で、武田信玄の名言と似たところがあります。私はこれらの名言を、完璧主義・完全主義をいさめる言葉として理解しています。

歴史に名を残すような偉人の言葉だけあって、説得力がありますが、なぜ100%狙い、完璧主義ががダメなのでしょうか?

通常、何でも自分の思うとおり、全てが完璧に行くわけではありません。これは、英語を勉強することに例えると分かりやすいかもしれません。

「英会話をマスターしたい!」

と思って、毎日勉強しますよね。単語を覚え、CDを聞いて頑張ります。

ところが、次の日になると、昨日勉強したことを忘れている、やったことを覚えていない・・・。こういうことがあるわけです。むしろ、この方が当たり前、自然なことなのです。

忘れることは、人間の脳の機能として備わっています。完ぺき主義、100%主義でいこうとすると、とてつもなくイヤな思いをするわけです。

「完璧にできない自分は・・・」

「もっと頑張らなきゃ・・・」

という類の思考が頭に浮かんできませんか?頑張ろうとしてイヤになってしまったら、学習を続けることができません。たまに「なぜかツイていて、100%上手くいった!」ということもあります。

でも、こういうことは例外です。現実的には、思うように伸びなかったり、努力が目に見える結果につながらないときもあります。このようなとき、100%主義は、あなたの歩みをとめる障壁に変わります。

大切なのは前に進み続けること

英語のスピーキングのように、アウトプットが必須の場合、100%主義が足を引っ張ります。

「文法は正しいかな?」

「私の発音、おかしくないかな?」

このようなことを考えていては、話せることも話せなくなってしまいます。

では、7割主義はどうでしょう?

「計画をして英会話の勉強をする、必ずしも全て順調に進まないけど、大体はOK」

「昨日は勉強できなかったけど、今日はやれたな」

こういう考え方はどうでしょうか。多少サボってしまっても、また「やろう」という気持ちになりませんか?

「思うように進まなくて当たり前」

「ネイティブのようにキレイな発音ができなくても当たり前」

「文法がおかしかったけど、英語が通じた」

どうでしょうか。「もっと英語を話してみよう!」と思いませんか?大切なのは、続けること、やってみることです。

最初から全てが上手くいく可能性は小さなものです。それよりも、間違いやミスを重ねつつ、自分がやれることに取り組むこと。これこそが、英会話のトレーニングで大切なことです。

英語を話す機会があったとき、次のような考えが浮かぶかもしれません。

「きちんと話せるかな・・・」

「英語が通じなかったらどうしよう・・・」

「文法と発音、ミスしないように・・・」

このときにすかさず、「7割できればOK!」と気軽に考えてみましょう。完璧でなくとも、まずは英語を話すこと、それが英会話の上達に近づく一歩になるのです。

まとめ

ここまでのまとめです。

「英語を話せるようになりたい!」

そこで大切なのは、完璧な英語を話さなければいけないという幻想を捨てることです。

正しい英語ではなければいけない?発音がヘンになってはいけない?そんなことはありません。大切なのは、英語を学び、積極的に話していくことです。

間違えてもノー・プロブレム。7割くらいうまくいっていれば、それで十分なのです。ミスを恐れず英語を話すことができればそれは失敗ではありません。間違った英語を話すことを恐れる必要はないのです。

最後に

英語を話せるようになる。そのために大切なのは何より続けること。この意味で、完璧さを求めず、良い意味でのいい加減さは、英語を続けていくために必須です。

多少分からないことがあっても、気にしない。上手に発音できない英単語があっても、気にせずに練習する。英語のやる気が出ないときは、多少勉強をサボる。

これくらいゆるい方が、長く続きます。それこそがまさに、大切なことです。英会話を身につけるなら7割主義。ぜひ、参考にしてみてください。

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