英語を話せるようになるためには、英文法を学ぶことが大切です。しかし、専門書のように分厚い英文法書から学び始める必要はありません。
重要なのは、必要最低限の知識を着実に身につけることです。そして自分に合った学習プランで取り組むことです。この記事では、その理由について説明します。
英文法は後回しでいい?「会話重視」の英語学習とは
英語を話せるようになる方法——それは、英文法をしっかり勉強して身につけるだけではありません。
「会話重視」で英語を覚えることで、日常会話レベルであれば、十分に習得することが可能です。
では、どうやって?カギとなるのは、インプット(聞く)とアウトプット(話す)をセットで、集中的に練習することです。
「英語のシャワーを浴びる」という表現を聞いたことはありませんか?これはつまり、大量の英語を耳にする(インプット)ことで、英語を体にしみ込ませていく学習法を意味します。
かつて、「英語を聞くだけで覚えるCD」が人気を集めましたが、その背景にある基本的な考え方も、まさにこの方法と同じです。
英語をたくさん聞く(インプット)。そして、それを真似して話してみる(アウトプット)。この繰り返しが、「英語を話す」という目的を達成するうえで、非常に効果的な学習法となります。
特に初心者にとっては、英文法を完璧にするよりも、まずはこのスタイルで学び始めることに、大きな意味があります。試してみる価値は十分にあるでしょう。
ポイントは「英語が話せた!」の実感速度。「会話重視」の強み
会話重視の英会話学習には、次の3つのメリットがあります。
1.文法を気にせず英語を話せる
2.英語でのコミュニケーションの楽しさを短期間で実感できる
3.ネイティブが使う自然な表現が身につく
会話重視の学習は、「理論より実践」。たとえるなら、スポーツを始めるときに「まずやってみる」という感覚で、体を動かしながら覚えていく方法に似ています。
英語を聞く。そして、聞いた英語を真似て話してみる。このシンプルな繰り返しによって、「あ、分かる!」というフレーズが少しずつ増えていきます。
そのバリエーションが一定数に達すれば、自然と英会話ができるようになります。
覚えたフレーズを実際に使ってみる → 通じる。その成功体験によって、「英語が話せた!」「伝わった!」という実感を、短期間で得ることができます。
さらに、会話を重視して学ぶことで、ネイティブが日常的に使う表現も、無理なく身につけることができるのです。
知っておきたい!「会話重視」の弱み
ただし、文法を後回しにする「会話重視」の英会話学習には、いくつか注意すべき点があります。ここでは、そのポイントをお伝えしておきたいと思います。
当サイトでは、英会話の学習において基礎固めの重要性を重視しています。具体的には、「中学英語」で学ぶ単語や文法こそが英語力の土台だと考えています。
私たちは会話で使えるフレーズも紹介していますが、それらを覚えると同時に、基礎力をしっかり身につけることの重要性も繰り返しお伝えしています。
その理由はシンプルです。「基礎ができていなければ、英語を自分の力で使いこなすことはできないから」です。
会話重視の学習には、すでにご紹介した3つのメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。
基礎を固めていないと、ある段階で伸び悩む
語彙力や文法の理解が不十分なままでは、表現の幅が限られ、成長が止まりやすくなります。
間違った英語を覚えてしまうリスクがある
正しい文法や使い方を知らないまま会話に慣れてしまうと、誤った表現がクセになってしまう可能性があります。
丸暗記に頼り、自分で英語を組み立てられない
覚えたフレーズは言えるけれど、応用がきかず、少し状況が変わると対応できないというケースが起こりがちです。
大切なのは限界を知っておくこと
会話だけに偏った学習では、英語を「言語」として使いこなすための運用力に限界が訪れます。
会話重視の学習は、「体感重視の学習法」と言えますが、これは言い換えれば「自己流」にもなりやすく、人によって効果にばらつきが出る可能性があります。
その結果、間違った覚え方が定着してしまったり、英語のルールを理解しないまま、ただフレーズを繰り返すだけになってしまうおそれもあるのです。
だからこそ、まずは「英語の土台」から。英語を使いこなすには、まずベースとなる基礎力が欠かせません。
基礎的な語彙に加えて、「文法=言語のルール」を学ぶこと、さらに長文を読んで英語の構造に慣れることが大切です。
「会話で覚える」だけでなく、「理解して使える」力を育てることが、長期的に見て英語力をしっかりと伸ばすカギになるのです。
実は、英文法は会話の「土台」
英文法とは、英語という言語のルールを理解することです。
ルールを知ることで、私たちはその言語をどう使えばよいかを判断できるようになります。つまり、正しい使い方や間違った使い方を意識しながら、英語を運用できるようになるのです。
言い換えれば、英文法を学ぶということは、英語の正確さ・理解力・応用力を高めるための手段だと考えると分かりやすいかもしれません。
とはいえ、英会話を身につけるために、分厚い文法書を一から最後までやり込む必要がある、というわけではありません。
まずは基礎的な文法をしっかり学び、マスターすること。それだけでも英会話の中で確かな効果を実感できるはずです。そしてこの基礎こそが、自然で柔軟な英語を話すために欠かせない「土台」になるのです。
「会話」と「文法」どっちがいい?あなたに合ったバランスでOK!
英語を話せるようになるために、「○○でなければいけない」といった考え方は必要ありません。
会話中心のスタイルのほうが取り組みやすいと感じるなら、それで大丈夫。大切なのは、デメリットも理解したうえで、まず始めてみることです。行動を起こすことが何よりの第一歩になります。
学習が進んで、物足りなさを感じたり、壁にぶつかったりしたときは、この記事のことを思い出してください。そのタイミングで、少しずつ英文法を学び、身につけていけばいいのです。
反対に、コツコツと積み上げるスタイルが合っているなら、語彙を増やし、英文法を学び、それを会話に応用していく「ステップ・バイ・ステップ」の方法でも問題ありません。
英会話の学習は義務ではなく、自分に合ったやり方で進めていいものです。あなたにとって無理のないペースで、英語を話す楽しさを、ぜひ実感していってください。
英語の基礎をしっかり固めたい方へ
この記事を読んで、「やっぱり基礎が大事だな」と感じた方へ。短期間でも構いませんので、まずは必要な知識を集中的に学んでみるのはいかがでしょうか?
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