英語をしっかり理解して、ネイティブのように使いこなせるようになるためのキーワードが「認知文法」です。
ネイティブ感覚で英語を理解し、使いこなせるようになるためにはどうすればいいか?そのヒントをお探しの方は、「認知文法」という言葉の意味を知っておく価値があります。
はじめに
「認知文法」とは、ネイティブが感覚的に持っている語彙や文法のコアイメージを身につけて、英語を日本語に訳すことに頼らない方法で理解することを言います。
かんたんに言えば、ネイティブが英語を理解しているときのように、文法をイメージでつかめるようにする文法の考え方です。
例えば、
I have a pen.
I have an apple.
という英語があります。
ここで大切なのは、
I have a pen.→私はペンを持っています。
I have an apple.→私はりんごを持っています。
と日本語に訳すのではなくて、have=「持っている」というコアイメージのもと、頭のなかで、ペンを持っていること、りんごを持っているイメージを思い浮かべ、英語を理解するのです。
ここでピコ太郎さんを思い出す必要はありませんが(笑)、ポイントは日本語に訳して理解するのではなく頭のなかにイメージを思い浮かべて理解する、ということです。
なぜ認知文法が「効果あり」なのか?
英語をネイティブのように理解できる英語脳。それをかんたんに言えば、「日本語を使わずに英語を理解できる能力」と言うことができます。
英語脳を身につけるための方法についていろいろな議論がありますが、認知文法はそれを効率的に実現する方法の一つです。
例えば、認知文法でhaveを理解しようとする場合、haveの文法的な様々な用法を、効率的に覚えることができます。
私たちが学校で習ったように、現在完了のhaveなど、様々な文法を習いますが、haveのコアとなるイメージは「持っている」というものです。
このコアイメージをもとに、「起こってしまった状態を持っている」という共通イメージで理解します。
それによって、「have(has)+過去分詞」(現在完了)で習う「経験」「完了」「継続」「結果」の4つの用法を「完了した状態をhaveしている」と、英語のイメージのまま理解することができます。
従来の英語学習のように、「経験」「完了」「継続」「結果」の4つの意味を覚えて文脈によって意味を使い分けるやり方では、特に英会話のように迅速なレスポンスが要求される場面では実用的ではありません。
「ネイティブが言っていたのは「経験」「完了」「継続」「結果」の4つの意味のうちどれだろう?」と考えていては、おちおち会話にならないのは想像に難くありません。
英語の感覚を身につける
私たち日本人が認識しておきたいのは、日本人と英語のネイティブでは、物事の捉え方が違う、ということです。それは日本語と英語の違い、と言うこともできます。
例えば、「いただきます」「お疲れ様です」といった日本語を、英語にそのまま訳すのは難しいでしょう。
ではどうすればいいか?
英語を日本語に、もしくは日本語を英語に訳すことにこだわるのではなく、ネイティブが無意識に持っているコアイメージを身につけ、イメージで英語を理解することが、認知文法のポイントになります。
それをネイティブ感覚と表現することもできますが、大切なのは訳に頼らず、イメージで英語を理解することです。つまり、ネイティブが自然と英語を理解している感覚を知り英語を理解しようとすることです。
その方法こそが、「認知文法」なのです。
独学のおすすめヒントをご紹介します
日本人の英語学習者にとって、「認知文法」を理解することで理解しにくい英語の語彙や表現をネイティブのように理解することができます。そして、「文法の暗記量」を節約し、効率的に英語を覚えることができます。
難しい理屈はおいておいて、独学で英語に取り組む方は、英語を日本語の訳に頼るのではなく、英語をイメージでとらえようとすることを習慣化することができます。
例えば音読の練習をするとき。
英語を読んで日本語訳を確認するのではなく、英語の文章の区切りごとを頭の中でイメージし、理解しようとするのです。
また、英会話教材でリスニングをするときは、和訳厳禁で、聞こえてきた英語をイメージで理解しようとするクセをつけるのです。このような習慣を持つことで、やがては英語をそのままで理解できる、ネイティブ感覚。つまり英語脳も養われていきます。
認知文法のトレーニングに興味をお持ちの方に
もしあなたがより詳しく「認知文法」について興味をお持ちなら、『イメージで捉える感覚英文法』という本でその概要と具体例を勉強することができます。
この本で「認知文法」の基本的な考え方を理解した上で、独学に取り入れることができます。いかに「イメージ」を活用することが英語習得に役立つか?参考にすることができます。
もしあなたが「認知文法」に基づいたトレーニングを実際に経験したいなら、人気英語パーソナルジムの『ENGLISH COMPANY』でそれを体験することができます。
認知文法を取り入れたトレーニングを実際に経験することで、その効果がどれほどのものなのか?ネイティブ感覚を無料で体験することができます。
トレーニングは無料で体験することができます。これから英語力の土台をしっかり身につけたい方はこちらをごらんください。
関連記事:ENGLISH COMPANY初級者向けコースで英語の基礎力が効率的に身につく5つの理由
まとめ
「認知文法」は英語のネイティブが感覚的に持っているコアイメージを身につけて、英語を理解しようとする方法です。
日本語に訳するのではなくネイティブ感覚で英語を理解する、というのがポイントです。
普段の学習に認知文法を取り入れることによって、英語を日本語に頼ることなく理解及び使うことができる+暗記量を減らすことができるので、英語習得の効率がアップします。
まずは英語を日本語に和訳することをやめて、頭の中でイメージすることから始めてみましょう。慣れるまでは大変かもしれませんが、これを始めれば、日本語に英語を訳すことが良い意味で、面倒になります。
最後に
以上、英語習得で重要な「認知文法」の意味や学習での活用法などをご紹介しました。
私が認知文法という言葉を初めて知ったのは、英語力を短期間でアップさせたい人に選ばれている人気英語パーソナルジム「ENGLISH COMPANY」でトレーニングを経験したときです。
新宿のスタジオで、英語のプロトレーナーの指示に従い、英語をイメージで理解するトレーニングを受けたことで、「こんな方法があるのか!」と激しく驚いたことを今でも思い出します。
私は英語の文法を旧来の知識重視で覚えてきたタイプなのですが、正直文法=暗記のイメージが強くて、個人的には好きになれませんでした。どちらかというと苦手としていて、今でも文法用語を耳にしてもワクワクしません。
ただ、文法は英語力の土台です。必要な知識は理解して、身につけておく価値があります。
もしあなたが英語をネイティブのように使いこなせるようになりたいと考えているなら、イメージを使って英語を理解する認知文法の方法論は日々の学習に取り入れる価値がある方法です。
英語は訳さずに頭のなかにイメージを浮かべて理解する。まずはこれから始めてみてはいかがでしょうか。参考になれば幸いです。