インプットとは英語習得の用語。
文法や単語、リスニングなど知識を覚えるための学習を指します。もとは「入力」という意味の言葉ですが、学習においては、知識を身につけることを意味します。
つまり、英語の知識を自分の身につける、頭に入力するのがインプットなのですが、英語学習においては次のことがインプットに当たります。
・英文法を学び、覚える。
・リスニングテープを聞く。
・単語を覚える。
学校で英語を勉強することも、インプットと言えます。
私たち日本人英語学習者の大半は、インプット学習で英語を学んでいます。これらの学習は、言語習得において欠かせない大切な過程になります。
「インプットだけ」で英語が話せるようになる?
英語習得で有名なスティーブン・クラッシェン(Stephen. Krashen)という先生がいます。
クラッシェン博士が唱えた説に、インプット仮説という説があります。博士の理論によると、英語習得は、インプットだけ(聞く、読む)で英語が話せるようになるという理論です。
次のような実例がインプット理論を支える基になっています。
【ケース:アメリカのある家庭の例】
1.子供がぜんぜん話さないことを心配した両親が、子供にたくさん話しかけるようにした。
↓
2.話しかけを繰り返したところ、ある日子供が言葉を話すようになった。
↓
3.ということは、言葉はインプットだけで身につくのではないか?
例から分かることは次の内容です。
・人が言葉を話すようになるためには、「沈黙の時期(話さない・話せない)」を経験する。
・ところが、聞くこと(インプットすること)で、ある日言葉が話せるようになる。
クラッシェン博士の説には、学者の間でも賛否があるのですが、現在英語習得において、インプットをすることは大きな効果があると考えられています。つまり、英語の習得スピードと聞くことには関係があるという考え方です。
とはいえ、学者の中には、「インプットだけでは英語を話せるようにならない」という主張もあります。「聞くだけで誰もが英語を話せるようになるのか?」ということは賛否両論があり、詳しいこと、確実なことは分かっていません。
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英語を話せる、使えるようになるために
ただひとつ言えるのは、私たち日本人にとって、英語をしっかりインプットしておかなければ、英語を話せるようにはならない、ということ。
英単語を覚える。文法を勉強して使いこなせるようになる。正しい発音を覚えて口に出せるようにする。これらすべてインプットです。
そして日々、このようなインプットをコツコツ繰り返していくことで、英語を自由に使えるようになっていきます。
この意味で、インプットなくして英語の上達なし。
「英会話を覚えて英語をスラスラ話せるようになりたい!」
というときはまずインプット。必要なことをしっかり覚えて、コツコツ取り組んでいくことが大切だと言えるでしょう。
まとめ
インプットは英語を身につけるための大切な過程です。
英単語を覚えること。文法や構文を覚えて、英語の文章を読むこと。こうしたインプットをすることによって、覚えた英語をアウトプットすることができます。
逆に、インプットが不十分な場合、アウトプットができないので、効率的に英語を身につけることができません。この意味で、インプットが基本。必要なことを、しっかり勉強して、覚えていくことが大切です。
最後に
以上、英語習得における第一歩、インプットの意味や重要性についてお伝えしました。
英語をまず知識として吸収する。そのプロセスがインプットです。私たちは日本人です。日本語を話せるようになるまでに、日本語を日々の生活でインプットした結果、日本語を話しています。
英語を身につける過程も、その第一歩は同じです。まず英語をインプットすること。それがすべての、始まりです。
「英語には科学的な習得法がある」ということを、ご存知ですか?